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「愚かさ」の精神分析             ビオン的観点からグループの無意識を見つめて

著者:ハフシ・メッド

Recommended:卜部裕介

出会いと馴れ初め

精神分析を頑張っている大学院時代の友人から、「集団精神療法やってるなら」、とこの本を紹介されました。

誰にお薦めなのか

本を読むと眠くなってしまうなぁという人

お薦めポイント

教科書に必ず出てくる“基底的想定グループ”について、体験はできないが実感できる。

感想

この本を読んだ時の感想は「怖っ!」です。シナリオにぐいぐいと引き込まれて、まるですぐそばで観察しているかのような、本を読みながらにして体験グループに出ているような、そんな感覚になりました。「グループは~」と、グループを主語にして繰り返される解釈。グループがグループとして振る舞う様に、怖ろしさを感じました。

印象に残ったフレーズ

『セッションの初めから、グループは、Aが話題の自動販売機のように振る舞わざるをえないようにしている。彼に、誰も興味を抱かないような話題で今日のセッションの空間と時間を満たしてくれるのを期待しているわけですね・・・グループを破裂させてしまうためでしょうね・・・セッションの時間と場所を破裂させることによって、セッションの開始以来、このグループを麻痺させている恐怖がなくなるんじゃないかと思っているからですね・・・しかし、グループがその恐怖について話し合わないと、前進できない・・・その恐怖を今・ここで取り上げないと、今までの「話題の自動販売機」が、永遠に作動しつづけるでしょう・・・グループのビッグバンまで・・・。』

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